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2026年07月06日

自分が見極めたものを正直に届ける|植物と香り、石けんの仕事で大切にしたいこと

【アトリエのこだわり】

フェールマヴィ
ドラマ「銀二貫」を見ていて、
思いがけず胸が熱くなる場面がありました。

『銀二貫』は、
高田郁さんの時代小説を原作にした、
大坂天満の寒天問屋を舞台にした物語です。

父を亡くした少年・松吉が、
寒天問屋「井川屋」の主人に命を救われ、
商人として育っていく。

人の情けや、商いの誇りが
静かに描かれていきます。

私が心を動かされたのは、
井川屋が扱う寒天をめぐる場面でした。

世の中では、
将軍のお墨付きの伊豆産が
よい寒天として知られています。

一方で、井川屋が扱っているのは、
丹後産。


井川屋は、
自分たちの目と鼻と口で
見極めた丹後産に、

誇りを持っていました。

その姿に、
私は植物や香り、石けんを扱う仕事の
大切なことを重ねました。

まなざしを持って、素材を選ぶ


有名な産地。
権威あるお墨付き。
高級とされているもの。

そうしたものには、
人を安心させる力があります。

「きっとよいものなのだろう」と、
受け取る人に
伝わりやすくなる力があります。


その一方で、
扱う人の目利きや姿勢も、
同じくらい大切なのだと思います。

井川屋は、
自分たちが見極めた
丹後産を扱っていました。


そこには、
素材に向き合う時間と、
積み重ねてきた経験と、
自分たちの暖簾をかける
覚悟がありました。


これは、植物や香り、石けんの仕事にも
重なることだと感じます。

植物や香りを扱うということ


アロマやハーブの世界にも、
たくさんの魅力があります。

有名な精油。
希少な植物。
成分として知られている働き。
長く使われてきた歴史。

学べば学ぶほど、
植物の世界は奥深く、
知る楽しさがあります。

植物を知ること。
成分を学ぶこと。
品質を確かめること。
安全性を考えること。

それらは、
植物や香りを
暮らしに活かすための

大切な土台です。

そして、その土台の上で、
目の前の人に
どう届くのかを考えること。


その植物を、
どんな暮らしの場面で
活かすのか。


その香りを、
どんな気持ちに
寄り添うものとして選ぶのか。


その石けんを、
どんな肌や季節を
思いながら作るのか。


そこに、
植物や香りを扱う人のまなざしが
あらわれるのだと思います。

恋する石けん®に込めていること


恋する石けん®では、
石けんを作る時間の中で、
使う人や、自分自身の暮らしに
心を寄せることを大切にしています。

誰が使うのか。
どんな季節に使うのか。
肌は、今どんな状態なのか。

どんな暮らしの中で、
その石けんに触れるのか。

そんなことを見つめながら、
素材や香りを選んでいきます。

ここでいう「恋する」とは、
関心を向けること。
心を寄せること。
大切に見ること。

まるで恋するように、
その人や暮らしの背景を
見つめることです。


そのまなざしがあるから、
ひとつの処方に物語が生まれていきます。

正直に届けるということ


井川屋の寒天の話で、
もうひとつ心に
残ったことがあります。


料理屋が、井川屋から
仕入れた丹後産の寒天を、

伊豆産として客に出していたことです。

伊豆産という名前には、
将軍家のお墨付きという
わかりやすく価値を
伝える力がありました。


けれど井川屋にとって、
丹後産は自分たちが見極め、
誇りを持って扱っている寒天でした。

その丹後産を、
丹後産として届けること。

自分たちがよいと信じているものを、
そのまま正直に届けること。

そこに、井川屋の商いの筋がありました。

植物や香りの仕事でも、
自分が選んだものを、
なぜ選んだのかとともに届けることが
大切なのだと思います。

素材の名前だけで伝えるのではなく、
その素材にどんなまなざしを向けたのか。

どんな人を思って選んだのか。

どんな暮らしの場面に届くとよいのか。

そこまで含めて伝えることで、
植物や香りは、知識から暮らしへと
つながっていきます。

半径30cmを見つめる仕事


フェールマヴィで大切にしていることのひとつに、
「半径30cmのひと・こと・ものを見つめる」
という考えがあります。

まずは目の前の人。

自分の暮らし。

身近な植物。

季節の変化。

肌に触れる感覚。

日々の小さな違和感や喜び。

そこに心を寄せること。

その小さなまなざしが、
植物や香りを、
その人の暮らしに届く形へと
育てていくのだと思います。

井川屋の丹後産への誇りは、
まさにその姿に重なりました。

自分が見極めたものを、
自分の言葉で、
正直に届ける。

植物や香り、石けんを扱う仕事にも、
そんな静かな誇りを持っていたい。

ドラマの寒天問屋の物語から、
あらためてそんなことを感じました。

自分が見極めたものを、
暮らしに届く形で手渡していく。

そんな学びや気づきを、
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「植物成分と日常の交差点」

フェールマヴィでは、
植物や香り、石けんを通して、
暮らしと自分自身を見つめる学びを
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「植物成分と日常の交差点」では、

植物のこと。
香りのこと。
石けんのこと。
そして、日々の心の動きのこと。

知識として学ぶだけではなく、
それをどう暮らしの中で受け取り、
自分らしい生き方につなげていくのかを
ゆっくり綴っています。

半径30cmの中にある小さな気づきを、
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