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2026年06月29日

アロマの源流をたずねて 〜香りは薬だったのか〜

植物と暮らし

ハーブティー
21年前のAEAJ会報誌を読み返しながら、
アロマテラピーの源流をたどる
シリーズを書いています。


 

前回は、ヒポクラテスが大切にしていた
自然治癒力について触れました。


 

今回読んだ記事には、
古代ギリシャで用いられていた
芳香植物療法について書かれていました。


 

現代の私たちから見ると
驚くような処方も多く登場します。


 

動物由来のものや、
今ではほとんど使われなくなった
素材もありました。


 

正直なところ、そのまま現代に
取り入れたいと思うものばかりではありません。


 

それでも興味深かったのは、
多くの処方の中に芳香植物が
登場していたことです。


 

香りは贅沢品ではなかった


 

現代の私たちは、
香りというと


 

リラックス
気分転換
癒し

 

そんな言葉を思い浮かべることが
多いかもしれません。


 

しかし古代の人々にとって香りは、
もっと生活に密着したものでした。


 

身体を清潔に保つこと。
空気を整えること。
食べ物を保存すること。
傷の手当てをすること。

 

香りのある植物は、
暮らしや健康を支える
身近な存在だったのです。


植物は薬であり、暮らしだった


 

アロマテラピーを学んでいると、
精油成分や薬理作用に目が向きます。
もちろん、それはとても大切なことです。

 

けれど古代の人々は、
植物を成分として見ていたわけではありません。


 

植物は薬であり、
食べ物であり、香りであり、
暮らしそのものでした。

 

住まいの周りに育ち、
料理に使われ、
手当てに使われ、
祈りや儀式にも用いられる。

 

植物は生活のあらゆる場面に
存在していたのです。


 

植物を見る視点


私は大学で化学を学び、
化粧品会社では品質管理の仕事にも
携わってきました。


 

そのため、植物を成分から
理解することの大切さもよく分かります。


 

一方で、植物や香りと長く向き合っていると、
それだけでは説明しきれない
魅力があることも感じます。


 

植物は何を含んでいるか。
だけではなく、


 

どんな姿をしているのか。
どんな場所に育つのか。
どんな香りを放つのか。


 

そんなことも含めて、
その植物らしさがあるように思うのです。

香りの先にあるもの


今回の記事を読みながら、
古代の人々は香りそのものを
利用していたというより、


 

植物との関わりの中で
香りを活用していたのではないかと感じました。


 

香りだけを切り取るのではなく、
植物全体とともに暮らしていた。

それがアロマテラピーの源流に
ある姿なのかもしれません。


 

私たちは今、精油という形で
植物の香りを楽しむことができます。


 

けれど、ときには植物そのものに
目を向けてみるのも面白いものです。


 

育つ姿を見ること。
葉に触れること。
花の香りを感じること。

 

そんな体験の中にも、
アロマテラピーの原点があるように思います。





参考文献


AEAJ会報誌

大槻真一郎
「ヒポクラテスの芳香植物療法」
AEAJ会報誌『Aromatherapy Environment』掲載

AEAJ30年という節目にあたり、
私自身がアロマテラピーの世界に入った21年前の
AEAJ会報誌を読み返しています。


この記事は、そこに掲載されていた
大槻真一郎先生の連載記事を参考に、
私自身が感じたことや考えたことをまとめたものです。



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