2026年05月08日
朝ドラ『風、薫る』から考える、アロマセラピストに必要な「自分を守る技術」
アロマセラピスト資格対応コース

朝ドラ『風、薫る』で心に残った場面
NHKの朝ドラ『風、薫る』
を見ています。
舞台は、明治時代。
まだ日本で「看護」という職業が、
今のように確立されていなかった時代です。
看護という仕事そのものが、
まだ土の中から芽を出そうとしている
時代だったのかもしれません。
このドラマは、正規の訓練を受けた看護婦、
いわゆる「トレインドナース」として、
看護の道を切り拓いていく二人の女性、
一ノ瀬りんと大家直美の物語です。
今では、看護師さんの存在はとても身近です。
けれど、当時は、
「看護とは何か」
「患者さんに寄り添うとは
どういうことか」
「専門職として人をケアするとは
どういうことか」
そのあり方そのものを、
学び、考え、つくっていく
時代だったのだと思います。
先日の回で、
とても印象に残る場面がありました。
病人を思うあまり、
顔を近づけ、身を乗り出し、
懸命に看護しようとする
主人公、一ノ瀬りん。
その姿に、先生が
「NO」と言います。
りんは、戸惑います。
自分は、ただ患者さんを
思っていただけなのに。
その気持ちまで
否定されたように感じて、
悲しくなってしまうのです。
「看護とは何なのか?」
りんは言います。
「私は、看護婦を見たことがないんです」
だから、何が看護なのかわからない。
何をすればよいのか。
どうあることが、看護なのか。
でも、先生は多くを語りません。
「見て、感じなさい」
そう言うだけ。
答えを教えてくれない。
正解を差し出してくれない。
けれど、りんは少しずつ、
自分の中で答えに近づいていきます。
患者さんも大事にする。
自分も大事にする。
りんがたどり着いた気づきが、
とても心に残りました。
患者さんを大事にする。
でも、自分も大事にする。
自分を大切に思ってくれる人を、
大切にするために。
この言葉を聞いたとき、
「ああ、これは看護だけの
話ではないな」
と思いました。
人をケアする仕事すべてに
通じること。
そして、
アロマセラピストにも、
とても大切なことだと思いました。
やさしさだけでは、
ケアは続けられない
人をケアする仕事には、
やさしさが必要です。
相手を思う気持ち。
少しでも楽になってほしいという願い。
目の前の人に、安心してもらいたいという思い。
それは、とても尊いものです。
でも、やさしさだけで、
ケアを続けることはできません。
相手を思うあまり、
自分の体を置き去りにしてしまう。
自分の呼吸を忘れてしまう。
自分の姿勢を崩してしまう。
自分の疲れに
気づかないふりをしてしまう。
そうして、自分自身が
壊れてしまったら、
人のケアも、何も
できなくなってしまいます。

アロマセラピスト資格対応コースで
大切にしていること
AEAJのアロマセラピスト資格対応コースでは、
アロマテラピーインストラクターで学んだ
精油の知識や、解剖生理の知識を土台にして
トリートメントの技術や衛生管理、
安全管理、コミュニケーションと
信頼関係の築き方、
カウンセリング法を学びます。
その中で実技を担当している
亀田恵美子講師が、
一番大切にしていることがあります。
それは、
セラピスト自身の体を守ること。
・手だけで頑張らないこと。
・肩に力を入れすぎないこと。
・腰を痛めないこと。
・無理な姿勢で施術をしないこと。
相手のために一生懸命になるほど、
セラピストはつい、
自分の体の声を後回しにしてしまいます。
でも、本当に長く人をケアしていくためには、
自分の体を大切に扱うことが必要です。
様々な現場経験がある講師ならではの
言葉なのだと思います。
技術とは、相手のためだけに
あるものではない
アロマトリートメントの技術というと、
つい「相手に何をしてあげるか」
に意識が向きます。
どのように触れるか。
どのくらいの圧で行うか。
どの流れでトリートメントをするか。
もちろん、それも大切です。
でも、技術とは、
相手のためだけに
あるものではありません。
・自分の体をどう使うか。
・自分の呼吸をどう保つか。
・自分の軸をどう整えるか。
それもまた、
人をケアするための
大切な技術です。
セラピストが無理をしていれば、
その緊張は手から伝わります。
セラピストが呼吸を忘れていれば、
その焦りも手から伝わります。
反対に、
セラピスト自身が安定していて、
自分の体を大切に扱っているとき。
その手は、
相手に安心を届ける手になります。
近づきすぎないことも、
大切にすること
植物も同じですね。
水をあげすぎても、根は傷みます。
光が足りなくても、育ちにくい。
風通しが悪ければ、病気にもなります。
大切にするということは、
ただ近づきすぎることではありません。
ちょうどよい距離。
ちょうどよい環境。
健やかに育つための余白。
それを整えることも、
大切にするということ
なのだと思います。
人のケアも、きっと同じ。
相手を大切にする。
そして、自分も大切にする。
その両方があってこそ、
ケアは長く、深く、
誠実に続いていくのだと思います。
セラピストとしての学びは、
自分を大切にすることから
アロマセラピストコースで学ぶ85時間。
その時間の中では、
「試験に合格する」
という目下の目標があります。
そのため、どうしても、
知識を覚えること。
手技を身につけること。
カルテを取得すること。
時間内に一連の流れをおさめること。
そうした練習が中心になります。
もちろん、それはとても大切なことです。
資格取得を目指す以上、
必要な知識と技術を身につけ、
決められた基準に到達することは、
避けて通れません。
けれど、アロマセラピストとしての学びは、
資格を取ったところで
終わるものではありません。
むしろ、資格を取ったあとが、
本当のスタート地点なのだと思います。
そこから少しずつ、
時間をかけて
深めていくものがあります。
人に触れるということ。
人を大切にするということ。
そして、自分自身を大切にしながら、
誰かの役に立つということ。
「好き」が誰かのためになる。
それは、とても幸せなことです。
でも、その喜びを、
無理なく、長く育てていくために。
まずは、自分の体に耳を澄ませることから。
アロマセラピストとしての一歩は、
そこから始まるのかもしれません。
5月10日は、弊スクール内で、
AEAJ登録試験監督においでいただき、
受講生お二人の実技試験が行われます。
講師は、試験への立ち会いが認められています。
とはいえ、できることは、
側で静かに見守ることだけ。
手を貸すことも、
声をかけることもできません。
でも、心の中では、
ずっとエールを送り続けています。
これまで練習してきたこと。
何度も確認してきた手順。
迷いながらも、自分の体で覚えてきた感覚。
そのすべてが、
当日の手のひらに宿りますように。
そして、試験が終わったあと、
資格取得のその先にある、
本当のセラピストとしての学びへと、
また一歩進んでいけますように。
人を大切にする手は、
自分を大切にする体から生まれる。
そんなことを、
私自身もあらためて胸に刻みながら、
お二人の姿を見守りたいと思います。
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