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フェールマヴィ

植物由来原料セミナーレポート

 

　レポート１のおさらい▼

・化粧品における植物エキスの役割
・植物エキスとは？
・抽出と溶媒について
・エキスとジュースの違い
・同じ１つの植物から異なる成分が得られる
→性質を利用して目的の成分が取り出せる
（溶媒による違い、植物の部位別の違い）
（＊）溶媒による違いは緑茶で確認
（＊）部位別の違いは甘草で説明

 

　レポート２のおさらい▼

・植物そのもの自体とエキスの違い
・植物エキスを使った化粧品や食品の
機能性・有効性とは？
・その評価について
・合成由来成分と植物由来成分の違い
・植物由来成分はマーケティングや差別化に必須
・配合する植物エキスで変わる商品イメージ

 

見直す場合は、前の記事へ。
この記事の末尾にリンクをつけています。

それではいよいよ最終章
いってみましょう。

*......*......*......*......*

最新の皮膚科学理論に基づいた
植物エキスの新たなアプローチとして
注目の美容原料を紹介いただきました。

 

それでは１つ１つ見ていきましょうね。

 

1.【トウキエキス】

使用部位：根
商品名：トウキ抽出液BG-J
成分名：トウキ根エキス
トウキエキス (1)

漢方薬としても用いられる当帰（トウキ）は、
セリ科の植物。
ジャパニーズアンジェリカです。

 

このエキスは分散美白®︎の目的で
化粧品に配合されるそうです。

 


 

シミ部位のメラノソーム分布の写真を
拝見したのですが

 

シミとして私たちの目が
認識する部分が
メラノソーム密集によって
黒くなっていました。

この密集したメラニンを分散させることで
シミが目立たなくなるというのが
分散美白®︎

それにはタンパク質分解酵素
カテプシンを活性化することが必要だとのこと。

⬇︎⬇︎⬇︎

(スライド元：丸善製薬）

 

実際どのようになるのか
トウキエキス（下部上写真）
トウキ抽出液BG-J配合クリーム
（下部下写真）
（２％濃度）を使った
２ヶ月後の状態の比較

 

 

（スライド元：丸善製薬）

密集されたメラニンが濃く見えるのに対して
メラニンが分散された状態では、
薄く目立たなくなっています。

 

トウキは、手作り石けんや化粧品で
私自身使ったことがないので
魅力的な植物を教えていただきました。

（手作りの世界は、自分で使うために自分で作る。
市販の化粧品とは
処方も配合の仕方も異なるので
その効果は夢と希望を持ってのみです。
その楽しさにありますからね。）

 

2.【メリッサエキス】

使用部位：葉
商品名：レモンバームエキスRA
成分表示：メリッサ葉エキス
メリッサエキス

メリッサはハーブティーでもよく飲まれる
レモンバームのこと。

 

アロマやハーブ業界では馴染みのある
植物ですね。

 

学名のMelissa Officinalisの
メリッサは、
ギリシア語の「ミツバチ」の意味があります。

 



（写真：我が家の夏の一コマ。
庭のレモンバームを刈り取って
ティンクチャーを作っているところ。
溶媒は、ホワイトラムです。
これも１つのエキスですね。）

 

さて、化粧品原料メリッサエキスは、
シワ対策となる「Endo180」
産生促進作用があるとのこと
（*Endo 180:後述）

 

シワといえば皮膚の真皮にある弾力繊維
「コラーゲン」が鍵を握っています。

 

 

加齢現象として上記のような構図が
思い浮かべられることでしょう。

 

コラーゲン減少という
一言で片付けられていた言葉は、

 

正確には、
劣化したコラーゲンが蓄積し
肌にハリや弾力に寄与しなくなっていること。

 

コラーゲンは、”MMP-1”という
コラーゲン分解酵素によって分解され

 

分解されたコラーゲンは、
肌にハリや弾力に寄与せず、
”劣化コラーゲン”として蓄積される！

 



(スライド元：丸善製薬）

、


⬇️⬇️⬇️

これは、シワの原因である
劣化コラーゲンの蓄積を解消
することにあり、

 

繊維芽細胞のリサイクル機能の起点に
注目したそうです。

 

 

肌にある線維芽細胞の外側に
Endo 180という
レセプターがあり、

 

劣化コラーゲンを細胞内に取りこみ
（エンドサイトーシス）、
細胞内のリソソームにより
アミノ酸になるまで分解されます。

 

このアミノ酸は、コラーゲンをはじめ
タンパク質合成の材料として
再利用ができる！



（スライド元：丸善製薬）

 

Endo180が劣化コラーゲンを
細胞内へ取り込み、その蓄積を解消
新しいコラーゲンへと再生させる
というメカニズム。

 

 

メリッサ（レモンバーム）が
今まで以上に愛おしくなってきました。

 

さらに食品の観点からも

 

配合錠剤による肌への効果を
コラーゲンスコアによって
測ったところ、107％UP！

 

また、シワレプリカ解析では

（スライド元：丸善製薬）

摂取前と摂取8週間後の計２回
顔面（左頬）での比較において
肉眼でもはっきりと異なることが
確認できています。

 



庭で雑草の如くもりもりと成長してくれる
メリッサ（レモンバーム）

 

ハーブティーにもしますが、
夏は生葉をサラダに混ぜて
そのまま食べています。

 

今年もたくさん食べよう（笑）

*......*......*......*......*

その他、食べることで
内側からできるケアについて
３つの植物エキスを
ご紹介いただきました。

 

 


 



食品として12週間とることによって
得られた変化のデータを
見せていただきました。

 

 

セラミドは角層中で細胞間脂質としてラメラ構造を
形成し、肌の潤いやバリア機能を担っています。

 

水にも油にも溶けにくいため
化粧品や食品に
そのままで配合するのは困難な成分。

 

その点、セラミド配糖体である
「グルコシドセラミド」は
糖がついているため水に溶けやすくなり
食品として摂取しやすくなるわけです。

 

(スライド元：丸善製薬）

 

ブラックジンジャーとは、
初めてしりました。

 

切った断面は、
紫芋を彷彿とさせますね。
ブラックというより紫色に近いです。

 

エキスの粉を味見で
舐めてみましたが、
強い苦みが特徴です。


タイ北部では1000年以上も前から
関節痛の際に煎じて飲用されているのだとか。

 

＜エキス＞

（写真はブラックジンジャーエキスと
ブラックジンジャーエキス入りクッキー）

 

ココアクッキーかと思うような
ココアの苦味かなと間違える、
苦味で言えばその程度です。

 

エキスの粉を味見した苦味では
全くなく、とても美味しいクッキーでした。

 

赤ワインと合いそうだなぁと
妄想していました（笑）

 

科学的根拠に基づき（画像やデータ、
そのメカニズム）について説明いただきました。

 




原産：東南アジア
ソーキそば、香辛料、
アーユルヴェーダで利用されている。

 

初めて見る植物です！

香りは、シナモンに似ているような
似ていないような・・・。

 

S＆Bスパイスにも
ヒハツパウダー（ロングペッパー・ヒバーチ）
があるのですね！

 

裏面記載文▼

”ブラックペッパーのような
ピリッとした辛味とほのかに甘く爽快な香り。
カレー、チャンプルー、炒め物などに。”

とあります。

 

チャイに入れたりもするようです。
冬は、毎朝チャイを入れているので
このパウダーを入れて作ってみようかな。
今度買ってみます！

 

＜エキス＞

毛細血管の漏れを防ぎ、
ゴースト化を阻止
身体を温める

商品：ヒハツエキス入りキャンディー
可愛い手袋の模様です。

 

最近よく話題に上がる
ゴースト血管。

 

（出典：美と長寿の鍵　毛細血管　NHKスペシャル）

 

体験コーナーでは
自分の毛細血管を
見ることができました。

 

左手の薬指の甘皮部分に
液体をつけ、その部分を
所定の場所に入れると



画面にこんな風に⬆️
うつし出されます。

 

 

ということで、
血管優等生！との診断。

 

クルクルねじれていたり、
モヤモヤ曇ってしまうのもあり、

 

それぞれのタイプによって
食生活や生活習慣の
アドバイスが書かれていました。

 

その一助として、
毛細血管の漏れを防ぎ
ゴースト化を阻止する
ヒハツエキス入り食品は注目ですね。

 

最後に２時間の中に
盛り沢山な内容を勉強させていただき
主催の日本化粧品検定協会と
セミナーをしてくださった
丸善製薬さんにお礼を申し上げます。

 

また漠然としたイメージがあった
”植物エキス”のことを深く知ることができ

 

植物由来成分の有効性、
今後の可能性への期待を
感じました。



この記事は、コスメコンシェルジュ末吉真由美
として書きました。

 

（美容の専門学校で「化粧品学」を
教えていたときに、この資格を
発行している日本化粧品検定協会が発足、
就職に役立つと思い、学生に
化粧品検定受験を勧めていました。
その時に私も取得して今に至ります。）

植物由来原料セミナーレポート１

植物由来原料セミナーレポート２

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