【手作り石けんQ&A】表断面にまれに出る白いツブツブは何?


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【Advanceコース生徒さんの卒業制作石けん】

 

植物から抽出した色だけで作られた
富士山の石けんです。

 

 

中学の保健の先生でいらっしゃる傍ら
この石けん作りを通して、

 

「表現をする」ことに目覚められ、
ただ今、世界1周の旅に
出ていらっしゃいます・・・。

 

・・・・・・・・・・・

 

さて、
苛性ソーダを使用して
コールドプロセス法と
よばれる石けん作り。

 

教室では、皆様より
たくさんの疑問・質問を
いただいておりますが、

 

1番多い質問は
こちらでしょうか。

 

” 型だしをしようという時に
あらわれているとおぼしき
もしくは、石けんを乾燥中に
出現する?石けん表断面に
白いツブツブのもの。
これはなんでしょうか? ”

 

「おそらく・・・」というような
推測でおこたえしていました。

 

それが5年前。

 

当時の私は
まだその現象を自分自身で
経験したことがなく、

 

生徒さんが本やネットなどでご覧になった
レシピで石けんを作られたときに

 

析出したというその白い粒々を
初めてみせていただきました。

 

 

sekken1
 

<分析に出した手作り石鹸サンプル>

SampleA 緑茶石けん
SampleB カレンデュラ石けん
SampleC 日本酒酒粕石けん

 

 

「おそらく・・・」ではなくて、
こたえを求めるために、
問題の石けんの一部をいただいて
分析に出しました。

 

 

そのときのブログ記事(2010年)を
覚えていらっしゃる方も
多いと思います。

 

 

sekken2

東北大学 大学院
工学研究科付属
超臨界溶媒工学研究センター
准教授 渡邉賢氏にご協力いただき、

 

3つのサンプル石けんを5mm角に切断し、
SEMとよばれる分析で画像を観察し、
COMPO分析をしていただきました。

 

重い元素ほど白く映る画像をとり、
EDSにてNa分布を解析するという手法です。

 

 

【結果からみられる考察】

サンプルAのみナトリウム偏析がはっきりと確認でき、
ツブツブはナトリウム化合物の濃縮によるもので
金属ナトリウムではなく、

 

NaHCO3(炭酸水素ナトリウム:重曹のこと)
もしくはNa2CO3(炭酸ナトリウム:ソーダ灰)
だと考察しています。

 

分析の時点ではNaOH(水酸化ナトリウム)の
可能性もありますが、

 

時間の経過とともに、(空気中の二酸化炭素によって)
炭酸ナトリウムに変化するので、
こちらについては、考察から除外しています。

 

BとCは、Aと異なり、
きちんとけん化が進んでいるので、
(Na偏析はみられなかった)

 

白いツブツブはナトリウム化合物の濃縮ではな
く別の理由によるものとみられます。

 

日本酒やハーブに含まれる物質の偏析
ではないかと考えています。

 

(ナトリウムと反応しない
タンパク質などの夾雑物や
有機酸以外の有機物に由来するもの)

 

特にCは、気泡の混入によって
周囲との温度差から生じる
未反応の脂肪酸という仮説もたちます。

 

C、H、Oといった有機物の基本元素は、
検出下限を下回り、物質を特定することは
できない結果となりました。

 

【結論】

■ハーブなどのインフューズドオイルなど
何か加えた時に、その成分の偏析として
おこりやすい。

 

■ツブツブを防ぐには、
処方を組み立てるときに、
きちんと計算する。

 

■反応しやすい
撹拌・温度条件を整える。

 

■できるだけ空気をふくませない。

以上のようなことが
キーポイントになるのでは
ないかと思います。

・・・・・・・・・・・・

教室をされている方で、
生徒さんに質問をされるのに
「どうおこたえしていいかわからない」といった
悩みをうかがいます。

その物質がなんなのかということよりも、
まずは、それが安全なものであるか
使えるのかどうか
説明してさしあげられると、
安心されるのではないかと思います。

 

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